もし配偶者に癌が見つかったらどうしますか?36歳共働き家庭が妻のがん保険を本気で考えてみた。
40代に差し掛かる年頃、そろそろ我が身や配偶者の病気のことが気になり始めています。
そんな中、妻の友人に乳癌が見つかったという連絡が先日届き、現在その友人は入退院をしながら放射線治療を開始し始めました。
妻と凄く仲の良い友人だっただけに私にとってもショックな出来事でしたが、がん治療を乗り越え再び元気な姿を拝見したいと願っています。
また、この年頃になると、同級生の病気や稀に訃報連絡がSNS経由で入ってきたりと、どこか他人事であった人生のエンドロールを意識し始めている自分がいます。
そこで、我が家でも、もう一度万が一の備えである保険の一つ『がん保険』について、このタイミングで考えてみることにしました。
少し長文になりますので、結果だけ知りたい方は一番下の「総評」をご覧ください。
目次
死亡保障の生命保険に加入していない我が家
一般的に生命保険について先ず初めに考えるのは「死亡保障」のある生命保険だと思いますが、我が家は現在死亡保障のある保険については加入していません。
その理由として、我が家の場合夫婦どちらかが死亡し、父子または母子家庭となっても子供一人分の生活を養うだけの生活は出来るとシュミレーションしているからです。
以前、とある生命保険会社のサイトで「私(夫)が死亡した場合、妻子へいくら財産が必要か?」というシュミレーションをした結果、あなたが死亡した場合、ゼロ円が必要です(笑)という結果が出たこともあるくらい、もし私に万が一のことがあっても、妻は手に職があるので母子家庭でも自活した生活を送ることが出来るでしょう。
また、私自身が父子家庭となった場合、現在の職場であれば何とか子供を成人まで養っていくことが出来る環境にあると考えています。
ただ、配偶者が死亡した後にもある程度の蓄えは必要だと思うので、保険料に回るはずのお金は出来るだけ貯金に回して少しでも死亡保障の代わりになるよう万が一の備えにはしているつもりです。
今後のライフサイクルでこの考え方は変わっていく可能性もありますが、こういった理由から、現在の我が家では死亡保障は検討材料に入っていません。
しかし、配偶者が死亡した場合ではなく「病気の治療をしながら生存していた場合」の生活はどうなるでしょう?
もし大事なパートナーが癌になったら
先ず、家族自体の生活費は今と変わらず、治療のための医療費が一気に増大します。
大切な家族のためですから、多少の高額な治療もためらわずに積極的に行っていくでしょう。
また、病気の配偶者は仕事を辞める可能性がありますので、収入は半減します。
最悪の場合、配偶者の通院をはじめ介助が必要となり、仕事や育児との両立が厳しくなる場面も出てくるかもしれません。
結果、収入は半減、支出は増大してしまい現在の生活水準どころか、貯蓄を切り崩す生活が待っているかもしれません。
その貯金すらも尽きてしまった場合、家族に満足のいく治療を提供できなくなってしまう恐れも出てきてしまうかもしれません。
先般の友人も、今回1回目の治療だけで30万円以上の医療負担があったそうです。
シュミレーションを行った条件
今回のがん保険を調べるにあたり、条件として上げていたのは以下の通りです。
がん診断時に給付金が欲しい
がんオペにはお金が掛かるので給付金が欲しい
入院給付金は1日5,000円で十分
通院が多くなるので通院保障が欲しい
悪性腫瘍の発症率が上がる75歳頃まで補償したい
老後保険料捻出は厳しいので保険料払込期間は65歳を目安
以上の条件をもとに以下4社のがん保険を調べてみました。
FPもお勧めする手ごろな保険アクサダイレクト生命の「がん終身」
FPさんがこぞって勧める手頃なアクサダイレクト生命のがん保険です。
主な給付金の種類
がん診断給付金:50万円
がん手術給付金:10万円(特約)
メリット
退院1回につき10万円の給付金(特約)
デメリット
保険料払込期間が終身しか選択ができない
通院保障が付帯できない
まとめ
一番のメリットは何といっても保険料が安いという点です。
入院給付金と診断給付金のみで特約を付けない状態であれば月々770円と今回調べた中で最安値の保険料です。
参照 アクサダイレクト生命
仮に女性平均寿命の86歳まで生存したと仮定して保険料を50年払い続けても462,000円と診断給付金1回分以下となります。
その反面、診断給付金の50万円は1回しか給付されないのは気になる点です。
がんは再発率が非常に高い疾患ですから、別のがんが見つかる可能性は高いと思います。
しかし、初回がん診断時のみしか給付金が下りないのであれば、再発時の治療への備えは別で考えておかなくてはなりません。
また、通院保障がないのも、昨今の通院がメインとなるがん治療において少し不足している点かなと思います。
保険料払込期間が終身しか選択できないのは本来であればデメリットですが、この770円程度であれば年金生活でも痛手にはならない金額ですね。
ちなみに、手術と退院の特約を付けると月々の保険料は1,300円に上がります。
雑誌で首位常連のオリックス生命『がん保険ビリーブ』
雑誌の生命保険ランキングで1位をキープしている人気のオリックス生命のがん保険です。
主な給付金の種類
がん診断給付金:100万円
がん手術給付金:20万円
がん治療給付金:50万円
がん通院給付金:1万円
メリット
特約で通院給付金を付帯できる
保険料払込期間を65歳選択できる
デメリット
入院給付金を低く(5,000円)設定が出来ない
診断給付金は初回診断時しか支払われない
まとめ
先ほどのアクサダイレクト生命と異なり通院保障を選択できるのはありがたいですね。
また、保険料払込期間も65歳に設定できるのは今回希望する内容にマッチングしています。
ただ、がん診断から10日間の入院~手術までで総額190万円が支給されるというかなり手厚い保障の半面、月々の保険料がどうしても高くなってしまいます。
参照オリックス生命保険
今回の場合だと月々4,275円となり、保険料払込期間満了である65歳までに総額約150万円ほど支払う形になりますね。
がん保険の定番アフラックの『新 生きるためのがん保険レディースDays』
がん保険と言ってまず最初に思い浮かぶのはアフラックというくらいCMで流れている会社です。
サイトを見ると、さすががん保険に強いだけあって沢山の種類がありました。
今回はその中で、女性専用のがん保険『新 生きるためのがん保険レディースDays』をチョイスしました。
主な給付金の種類
がん診断給付金:100万円
がん手術給付金:10万円
がん通院給付金:5,000円
上皮内新生物診断給付金:10万円
放射線治療給付金:10万円
抗がん剤使用:5万円(10年満期)
ホルモン剤使用:2.5万円(10年満期)
女性特定ケア給付金:20万円(10年満期)
乳房再建給付金:50万円(10年満期)
メリット
保険料払込期間を60歳と選択できる
特約を付ければ、診断給付金を複数回貰うことが出来る
デメリット
月額保険料が割高
まとめ
女性特有の悪性腫瘍に対する保障とアフターケアは断トツです。
しかしその反面、保険料が割高(今回は5,196円)なのと、一部満期が設定されていたり、1回きりしか給付金が受け取れない保障が煩雑に絡み合っているため、将来の保障に対する見通しが建てにくくなりました。
参照 アフラック
ただ、癌に対する治療保障は放射線治療を始め、卵巣全摘など細かな部分まで保障してくれるので安心感は高い商品だと思います。
ネット保険の金字塔 ライフネット生命
ネット生命保険を世に広めたのはこのライフネット生命と言えるでしょう。
保管を簡単にかつシンプルにすることで、若年層には人気の生命保険会社です。
ライフネット生命はがん保険単体での商品はありませんでしたので、終身医療保険にがん治療を特約した商品で調べてみました。
主な給付金の種類
女性入院給付金:10,000円
がん診断給付金:50万円
がん手術給付金:5万円
がん治療給付金:50万円
メリット
(前回診断時から1年の猶予必要)
がん以外の入院治療でも給付金を受け取ることが出来る
保険料払込期間は65歳選択可能
デメリット
通院保障が付帯できない
まとめ
もともと医療保険にがん特約を付帯したため、一般入院への保障がありその分保険料は、上記3社と比較して割高になります。
参照 ライフネット生命
しかし、他社のがん保険と比較して、がん診断給付金については1年の猶予で再度給付金支給されるのは大きなメリットですね。
また、女性特有の悪性腫瘍に対しては10,000円の入院保障が付いているのもメリハリがはっきりとしています。
通院保障が付帯できない点と、保険料が割高な点が今回の条件下では気になるところでした。
がん保険だけではない。医療保険にがん保障を付帯
と、ここまで調べてライフネット生命のがん特約から思いついたのですが、今回のようながん保険にこだわらず、医療保険にがん保険を付帯した場合はどうなるのでしょうか。
おそらくがん保険単体よりは割高になることは予測付きますが、がん以外でも脳卒中など脳外科系統の疾患に見舞われたら、がんと同じように継続的な治療が必要となりますよね。
そういった、死亡には至らないが、疾患により家族の生活が脅かされてしまう恐れのある病気についての備えも検討していきたいと考え、ネット系生命保険会社2社だけを調べてみました。
先ず1社目は先ほど上げたオリックス生命の『新キュアレディ』についてです
新キュアレディの特徴
基本の医療保障に加えて、女性特有の疾患に対しても保障してくれる医療保険です。
主な給付金の種類
がん入院給付金:10,000円
手術給付金:10万円
がん診断給付金:50万円
がん通院給付金:5,000円
急性心筋梗塞・脳卒中診断給付金:50万円
メリット
がん以外の入院給付金が保障されている。
保険料払込期間が65歳選択可能。
デメリット
医療保険とがん保険セットなので保険料が割高
まとめ
先程シュミレーションしたがん保険「ビリーブ」の保険料が4,275円だったので、380円保険料が上がっただけで、医療保障も担ってくれるのはありがたいですね。
参照オリックス生命保険
メディケア生命『メディフィットエース』
もう一社調べたのは、これも雑誌などで評判の良いメディケア生命の医療保険メディフィットエースについてです。
主な給付金の種類
がん入院給付金:10,000円
手術給付金:5万円
がん診断給付金:50万円
がん通院給付金:3,000円
急性心筋梗塞・脳卒中診断給付金:50万円
メリット
保険料払込期間が60歳選択可能。
デメリット
医療保険とがん保険セットなので保険料が割高。
まとめ
内容はほぼオリックス生命と変わりませんが、保険料が6,564円と高いです。
メディケア生命は定期保険のコスパが高いと評判だったのですが、今回に限ってはそれほど割安感はない結果となりました。
総評
今回、がん保険単体を調べることから始まり、医療保険とのセットまで調べてみましたが、我が家的に今回の中で最有力候補はコスト重視のアクサダイレクト生命か、不測の事態に備えた保障を厚くすることを重点においたオリックス生命の新キュアレディにまで絞り込んでいます。
どの保険を選ぶにしても、保険は万が一の備えとして加入するものあり、その備えの根拠となるのは自分たちのライフイベントや将来を見据えて検討していかなくてはなりません。
定期的に見直しをかけているキャッシュフロー表を見返しながら、特に子供の将来を想定しながら慎重に保険を選んでいこうと思います。
ただ、自分でキャッシュフローを作成するのが難しいという方は、無料でお金の専門家FPさんに相談してもらうのも一つだと思います。
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