入院ベットが足りなくなる!?あなたの将来は本当に約束されているか?2025年問題を乗り切る方法。
2025年問題とは、団塊の世代と言われる方々が2025年頃までに75歳以上の後期高齢者になる事により、介護や医療費等の社会保障費が急増される問題です。
現在、各省庁がこの問題に対し試行錯誤しながら乗り切ろうと躍起になっていますが状態はかなり深刻です。
目次
介護保険法改正による負担はどう変わったか?
平成27年4月の介護保険法改正にて、「介護保険料の上昇をストップさせた」と一部マスコミが謳っていますが、その背景では『利用者負担2倍』『資産保有者は負担軽減対象外』『高額介護サービス費上限引き上げ』等サービスを利用する人には負担増が強いられる改正となっています。
介護保険施設にも大きな打撃が
利用者負担が増大しただけではなく、受入側の介護サービスも報酬単価が引き下げられ、事業所によっては倒産するケースも増えてきているそうです。
まぁ、国の財政が無いので当然といえば当然ですが、このまま行くと我が国はどうなってしまうのでしょうか?
病院ベッドが過剰!?それとも不足!?
そんな中、平成27年6月15日に『医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会』という委員会の中で必要病床数等の推計結果という資料が上げられていました。
2025年には北海道を始め、殆どの道府県で病院のベッドが過剰となり東京都とその近郊及び大阪府では病院ベッドが不足するという推計結果が出ています。
過剰な道府県は今後、ベッド削減に向け取り組まれていくことになるでしょうし、ベッドが不足する地域においても大きくベッド数を増やすという結果には至らないのではないかとささやかれています。
理由は簡単で、病院ベッド=入院が多くなればそれだけ社会保障費が掛かるので、国としては医療費削減の為にも入院して欲しくないと言う事です。
同じく介護保険施設においても、長期の入所は止めて出来るだけ自宅で過ごして欲しいというのが国の動きとなっています。
病院ベッドの代わりになるものは?
そこで大きく台頭してくるのがグラフ下側オレンジの『介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等』という群です。
介護施設と言っても種類は様々ですが、介護保険適用の施設は介護保険給付費が掛かりますので、それ以外のサービスを当然推奨してきます。
例えば東京都はサービス付き高齢者向け住宅、いわゆる『サ高住』設立に際し補助を行うと今年から発表しています。
サ高住は(一部を除き)施設介護保険給付対象ではありませんので、国としては自宅で過ごせないのであればこちらにどうぞ、と言わんばかりのスタンスですので今後もサ高住や有料老人ホームの数が上述したベッド不足地域で増加していくことでしょう。
しかし、都心やその近郊はこういった高齢者向けの住まいが出来てきますが、その他の地方都市はどうなるのでしょうか?
地方都市では人口減少とベッド数過剰となっていくことで、病院の倒産件数は増えていくことでしょう。
実際私の住んでいる地域でも、ここ7年の間に入院可能病院が2病院、外来専門の個人病院も3つ程倒産し、別業者によって運営されている現状もあります。
病院がなくなれば社会保障費が削減されるので良いのでは?という意見も有ると思いますが、地方都市の病院が無くなれば受けたい医療を受けることが難しくなり近くの大きい都市まで通院しなくてはならなくなります。
私の地域にも片道1時間以上掛け3つ離れた町から総合病院に来る患者さんもいます。
地方都市においては、2025年に向け住みづらい環境になってしまうかもしれません。
自分の老後に向け出来る事は
2014年11月に「みんなの介護」というサイトで年金の「納め得」と「納め損」を計算したグラフが有りました。
「将来は年金があるから大丈夫」と思う人もいるかもしれませんが、このグラフを観ると期待するだけムダなのかもしれません。
では、どうするかと言うと、当たり前ですが老後に向けた資産を構築する事に尽きると思います。
資産は預貯金は基より、保険や投資など様々な種類が有ると思いますが、確実な資産を持つということが重要であると思います
将来に必要な額は?という特集は無数にあるのでそちらを参考にしても良いのですが、私は自分でキャッシュフロー表を作成し定期的に見直しを行っています。
これを基準にして老後の資産を考えていけば、有事の際も戸惑うこと無く対処できると思います。
30年後40年後はどうなるか先行きが分からない事も多くありますが、しっかりとしたライフプランを立てておけば多少のハプニングにも対応できると思いますので、先ずはご夫婦で老後にどんな生活を送りたいか話し合うところから初めて見てはどうでしょう?
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