医療福祉業種の他業種転職は容易に出来る?有資格故に縛られる弱さとは。

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有効求人倍率が1.19倍(平成27年6月分)と依然売り手と買い手市場では売り手市場が優勢の情勢が続いています。
思えば私が就職の時は失われた20年の就職氷河期時代で福祉系職種でもリハビリ系以外はかなり厳しい求人状況でした。

それからわずか十数年でここまで介護職が不足する時代が来るなんて当時は予測できませんでした。

厚生労働省の一般職業紹介状況(平成27年6月分)においても、全体新規求人数のうち21%が医療福祉系職種と他職種に比べ求人数が18万人とトップの求人数となっています。
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資料一部改編

私は福祉系でもケアマネジャー社会福祉士と事務系なので、介護職に比べ求人数は少ないもののそれでも場所や待遇を選ばなければある程度就職も可能です。
妻は看護師の為、私よりかなりの求人数に溢れておりどこで生活しても潰しが効く仕事です。

そんな周りから見ると恵まれた環境にあると自分も思っている反面、実は資格が有るゆえの悩みもあります。

目次

なまじ単一の職種が長いため転職に対しこだわりが強くなってしまっている。

求人自体は全国各地沢山溢れています。
例えば、ハローワークで看護師の求人数を調べてみると、正社員で約24,000件の求人数が出ました(2015/08/24現在)
しかし、ここから急性期や回復期などの患者様態に合わせた病棟を選んだり、外科系、内科系など科を選んだりしていくとどんどん求人数は減っていきます。

これも贅沢を言わなければいくらでも求人数はありますが、職種柄どうしても拘りが出てきます。
私の職場のアラフィフ女子でも『◯◯科出身だから××』みたいな、その人が長く滞在していた科を一種のスケールにしています。

こういった現状から求人数は多くても、実際に転職しようとすると相当な絞り込みがされている現状に陥ってしまい、転職の際の足かせになっています。

別の業種に転職することに臆病になってしまっている。

同職種でもここまでこだわりがあるので、他職種となるともっと臆病になってしまいます。
元々専門性が強い職種ですから、他業種に転職しても中々そのチカラを発揮できない場合があります。
以前Peach航空採用ドキュメンタリーで、元看護師が採用されている例もありますが一般的な職種では難しいでしょう。

看護師という資格を持ちながら別の仕事に就くのもためらってしまう現状なのに、ケアマネジャーや社会福祉士等は、別職種からすればナンノコッチャ?の世界になってしまうという恐れが往々にしてあります。
そういった資格があるがゆえに自分自身を抑制してしまっているマインドは良くないと分かっていながら切り離せないでいる方はこの業界多いのではないでしょうか。

ディフェンシブ系職種のため、不景気に強い反面、好景気の時他の同世代と比較して賃金が安くなってしまう。

基本的に医療福祉系は社会保障費等、国の財政から対価を得ています。国が財政圧縮といえば報酬は下がりますし、財政緩和といえば報酬が上がることのほうが多いです。
いわば、全て国の言いなりなんですね。
経営者もそれを承知しているので、報酬単価が上がっても簡単には給料に反映してくれません。
その代わり不景気になってもある程度の賃金保証は確保できますが、好景気で他業種が増収増益で賃金に反映されている時も全くその恩恵を受けることが出来ないのがこの業種になります。
統計局の「日本の統計2015」によると、男性看護師の場合、49職種中19番目と半分より上位に位置しています。
これがケアマネジャーだと(男性に該当の職種が無いので女性給与を男性に当てはめると)42番目とかなり下の方に位置します。

しかも、この金額は先述したように景気に左右されないので、好景気になればなるほど下位に位置していきます。
これがディフェンシブ系職種の辛さかと思っています。

能力成果主義ではないので賃金が頭打ちになってしまう。

若干被りますが、国から決められた報酬が入ってきますので、どんなに営業努力をしてもどんなに良いサービスを提供しても最大数のキャパは決まっています。
入院ベッドが100床であれば100床を超えることは出来ません。患者さんがたくさん来てもお医者さん一人あたりの患者数が定められていたり、7対1病棟のようにベッド数と看護師数が決められていたりと単純にお客さんが増えた分だけ収益が上がるわけではないので、努力が月並でもある一定の報酬は得られますが、その逆に敏腕の営業マンが居ても限界が自ずと出てしまうので下克上精神が生まれにくい(=発展しにくい)業種だと思います。

有資格者が一定数以上になった段階で求人数が激減する。

冒頭に書いた20年前は、リハビリ系職種が病院施設などでかなりの好待遇でどこも新卒既卒者獲得に必死でした。
笑えない話で、リハ職種と抱合せで介護職を雇って貰おうとする学校もあるくらいでリハ職種は花型だったのを覚えています。

しかしその後、リハ系専門学校が乱立し卒業生がものすごい数になり始めました。
元々、看護師や介護士と比較して1つの建物にそこまで多く人員配置がない中、卒業生は毎年ドンドン出てくるものですから当然飽和状態になり、現在では都心部を中心に新卒者の求人が激減しました。
先程の看護師の求人数が24,000件だったのに対し、PT/OT/STのリハビリ職種合計しても7,700件程になっています。

これと同じことがその他の有資格職種に観られています。
他業種で言えば弁護士を始め士業も職種によっては顧客の奪い合いという現状も聞こえています。

資格者の絶対数が不足しているうちは強いのですが、国が資格取得規制緩和などをし始めたら、一気に飽和状態になるリスクがありながら働かなくてはなりません。

まとめ

こういった一見贅沢悩みとも言えるかもしれませんが、介護に関してもロボット産業が発展し始めたり、外国人介護士/看護師の採用が拡大していくなどディフェンシブ系と言えどもいつまでもディフェンシブ系でいられるとは限りません。

それを打開するため、資格に頼らない稼ぐチカラが必要だと常々思っています。

資格やスキルを掛けあわせ、複合的な自己価値を高めていくことが自身の課題と思いながら日々精進しスキルを磨いていこうと思っています。

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 2 )
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  1. By 猫村

    お互い福祉系の職業は賃金安めですよね

    ただ一般職が多いというのもあるかもしれません
    施設系では特に中間層がかなり不足してるのも事実です
    (都内なのであらゆる面で不足してますが・・・)

    そうなると転職が一番手っ取り早い形になっちゃうんですよね

    施設系だと一番下から入って、仮に施設長まで行くにはかなり時間がかかります
    でも転職だと一気に数段飛び・・・
    更に現場では上の事に対する知識を学んでる人も少ない
    所謂介護の赤本、青本読んでる現場スタッフもほぼいないでしょう・・・

    変な人が多い(汗
    出世意欲ない人も多い
    から、すぐ上に上がれる業界なので、そうなると平均賃金よりは上がるかと思います
    ただ10年は早いとして、20年後には職が無くなり、箱物も余り・・・
    となると思うので、それまでに上にいけるか、ですかね。。。

    • By boba

      猫村さん。ご無沙汰しております。

      仰る通り、介護系職種は管理職としてのスキルアップを目指す人は他業種と比べて多くないと思います。
      私は箱物勤務なので協会の管理者研修などを多く観ますが、居宅系サービスは中々そういったものも少ないと聞いています。

      >>すぐ上に上がれる業界
      これ、いつも思っています!
      ここ数年、講師ビジネスや研修会の運営を多く行っているのですが、講師経歴見ると、え?こんな人が?みたいな方も講師を努めたりしていて、結構簡単にその位置まで上り詰めることができますよねw

      先日の首相発言で、箱物を増やすと言われていましたが20年後に箱物が埋まっていられるのか疑問もあります。

      お互いこの業種同士頑張っていきましょう^^

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